昨年春から開催してきた長期ワークショップ「なんと和紙ものがたり」も今回で最終回(1月8日)となりました。

 

前回(12月11日)は楮の”皮剥ぎ”を体験し、今回はいよいよ”紙漉き”です。皮剥ぎから紙漉きまでの工程はいくつかありますが、今回は”ちりとち”、”打解”、”紙漉き”を体験します。

 

“ちりとり”は、煮終わった楮の皮に付着している細かいゴミやキズを取り除く工程で、和紙づくりの中でも特に根気のいる作業です。みなさん目を凝らしながら黙々と作業をしておられました。

 

”打解”は、たくさん枝毛を作るようなイメージで繊維同士が絡みやすくなるように石の上で叩きほぐします。

 

打解が終わった繊維を水のはった水槽でよく溶かし、”ネレ”という粘液を入れてしっかり混ぜます。これでやっと紙漉き作業に入っていきます。

 

ネレの役割りや簀桁(スケタ)と呼ばれる道具の話も交えながら、一人一人紙漉きを体験しました。今までで一番緊張する瞬間です!

漉きあがった和紙はそのまま脱水と乾燥をして、10分ほどで完成です。最後はあっという間に紙になっていく様子を見てみんさんびっくりしていました。

 

完成した和紙はどれも個性があってそのままでも面白いのですが、さらに色を付けてみたり、照明のシェードにしてみたり、棒を巻いて壁掛けにしたり、破れた障子に貼ったりといろんな使い方ができます。しばらく眺めながらゆっくり考えるのも良いかもしれません。

 

ちなみに見本で漉いた和紙はシルクスクリーン印刷をして、楮の棒に巻いてタペストリー風の暖簾に仕上げました。楮の繊維が自然な感じでとても温かみのある和紙になりました。

 

参加者の皆さん、半年間お疲れ様でした!このような企画がまた実現したらご参加お待ちしています!

 

過去のアーカイブ

第1回(6月)草むしり・間引き

第2回(7月)芽かき

第3回(8月)芽かき

第4回(11月)刈り取り

五箇山和紙とは?

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